FX初心者の、90%以上が負けると言われている外国為替証拠金取引(FX)で勝ち続けていられるのは、いわゆるロジックでも、テクニカル分析でも、ファンダメンタルズ分析でもなく、外国為替証拠金取引について誰よりも深く理解できているからだと思います。
スポーツでも同じです。
ルールを知らずに試合で勝つことは出来ません。
FX初心者は、まずルールや構造について知りましょう。
当記事では、外国為替証拠金取引(FX)について、まずは覚えないといけない基礎用語をまとめました。テクニカル分析に関する用語は含めていませんが、これからFXを始めたい人やFX初心者、現在学習中の人は是非ご覧ください。
FX(外国為替証拠金取引)って何?
そもそもFXって何?っていうことについて話していきます。
FXは、Foreign eXchange(フォーリン エクスチェンジ)の略で
外国為替証拠金取引は、これを和訳したものです。
信用取引という部類に位置されていて
「空売り」と「レバリッジ」というものが適用される金融商品です。
この信用取引とは、通常の現物資産を持つ現物取引とは違い
短期間で資産を大きく増やす可能性を秘めた金融商品です。
FX初心者でも、上手く流れに乗ることができれば、短期間で大きく稼ぐことも夢ではないのが、このFXというものです。
どうやって利益を出すのか
FXでは、通貨を売ったり買ったりして利益を出します。
例えば、私たちが持っている通貨は「円」です。
その「円」で「ドル」を買います。
これで「ドル」の価値が上がれば利益になります。
こんな感じです。
これは、普通の現物取引と同じ仕組みです。
FX初心者の方々は、ここがややこしくなるのですが、買ったものは売らなければ利益にも損失にもなりません。
なので買い注文を決済するときは、利益確定・損失確定に関わらず「売り注文」をします。
FXでは、決済確定前に出ている利益を「含み益」
決済確定前に出ている損失を「含み損」と言います。
しかしFXでは、持っていない通貨を売ることでも利益を出すことが出来ます。
私たちは、基本的に日本で生活していますから「日本円」しか持っていないです。
でも、ドルを売ることが出来ます。
これを「空売り」と言います。
空売りを説明する前に、売買する通貨ペアとは何かを説明します。
これを理解していないと、なんのことを話しているか分からないですから、FX初心者の方に分かりやすく説明します。
通貨ペアって何?
通貨ペアとは、FXにおいて取引する2国間の通貨を示します。
例えば100円と100円を交換しても利益は出ませんよね 。
なので前提として2つの国の違う通貨である必要があります。
通貨ペアで代表的なもので言うと、ドル円があります。
下図を見てください。
USDJPYと書かれているものが、通貨ペアと呼ばれるものです。
USDがアメリカドル、JPYが日本円って意味です。
USD/JPYと書いてある左側に書いてある通貨を「基軸通貨」と言い
右側に書いてある通貨を「決済通貨」と言います。
例えば『USDJPY』で買い注文を入れるとき基軸通貨のドルは、購入する通貨。決済通貨の円は購入する際に支払う通貨と言うイメージで良いかと思います。
逆に売り注文を入れる時は、ドルを支払って日本円を購入するイメージで大丈夫です。
FX初心者の方には、これでも難しいと思いますので、僕の実際の取引風景を見背ながら説明します。
これは、『GBPJPY』の通貨ペアの買い注文を入れた時の取引風景です。
GBPは、イギリスポンドと言ってイギリスで使われている通貨になります。
GBPが先に来ているので、イギリスポンドが基軸通貨。
JPYが後ろに来ているので、日本円が決済通貨です。
通貨ペア横に青文字で「buy」と書いてあるのが見えると思いますが、これは注文が「売り」なのか「買い」なのかを示しているシンボルになります。
MT4、MT5と言う海外証券で取引する際には、誰もが使うアプリ内のみの話ですが、青文字で「buy」と買いてあれば「買い注文」、赤文字で「sell」と書いてあれば「売り注文」になります。
図の場合だと、「GBPJPY buy2.00」と記載してあるので
日本円を売って、ポンドに両替(ポンドを購入)した。と言う意味になります。
この後の展開ですが、ポンドの価格がドンドン上がれば利益。
ポンドの価格が下がれば損失になります。
これは、FX初心者でもやっていくうちに分かります。
さて、通貨ペアの仕組みや意味も理解できたと思うので
信用取引の特権について話していきます。
空売りって何?
証券会社から、借りて外国の通貨を売ることです。
これが信用取引と呼ばれるキッカケになったものです。
自分の証券口座に入っている「日本円」を担保に、証券会社から外国通貨を借ります。
とは言え、実際に借金をするわけでは無いです。
また一時的に借りたものなので、証券会社に返さないといけません。
空売りで、利益を出す仕組みは
証券会社から借りた通貨を「売って」、売った価格より安い価格で買い戻して証券会社に返せば利益になります。
つまり、売りで入って下がれば利益ってことです。
こんな感じです。
ここもややこしくなるのですが、売ったものは買い戻さなければ利益にも損失にもなりません。
なので売り注文を決済するときは、利益確定・損失確定に関わらず「買い注文」をします。
「空売り」は信用取引ならではのメリットです。
信用取引には、もう一つメリットがあります。
それは、「レバリッジ」です。
レバリッジは、FX初心者にとって大きな武器ですから説明します。
レバリッジって何?
レバリッジは、テコの原理という意味です。
自己資金を担保に、証券会社から証拠金を借りることが出来ます。
これも借金とは違うので安心してください。
レバリッジはよく、不動産投資のスキームに例えて説明されます。
FX初心者の方も、深く理解できるようになりますので、ちゃんと読んでください。
普通、物件を購入するときは頭金を用意してローンを組みます。
図の場合、自己資金1000万円に対して、5000万円の物件を購入しています。
自己資金の5倍のものを購入しているので、この時のレバリッジは5倍です。
このように一時的に借入をして、自己資金以上のものを購入することを
「レバリッジ」をかけると言います。
FXはレバリッジをかけることができるので
短時間に大きな金額を稼ぐことが出来ます。
レバリッジをかけていないのと、かけている場合では
どのように変わってくるか話します。
不動産をレバリッジをかけずに(レバリッジ1倍)利益を出したケース
自己資金の5000万円で不動産を購入。
保有している不動産の価格が1000万円値上がりして、6000万円になったとします。
そして、この不動産を売却すれば、5000万円の投資に対して1000万円儲かります。
自分が投資した金額に対して20%の利益が発生しました。
この場合、自己資金のみの投資になりますのでレバリッジは1倍での利益になります。
リスクは少ないので、リターンも少ないと言えます。
不動産をレバリッジをかけずに(レバリッジ1倍)損失を出したケース
自己資金の5000万円で不動産を購入。
保有している不動産の価格が1000万円値下がりして、4000万円になったとします。
そして、この不動産を売却すれば、5000万円の投資に対して1000万円の損失が出ます。
自分が投資した金額に対して20%の損失が出たことになります。
この場合、自己資金のみの投資になりますのでレバリッジは1倍です。
レバリッジがかかっていない場合、リスクは少なく損失も少ないと言えます。
5倍のレバリッジをかけて不動産を購入し利益を出したケース
自己資金の1000万円と4000万円借入して不動産を購入します。
保有している不動産の価格が1000万円値上がりして、6000万円になったとします。
そして、この不動産を売却すれば、1000万円の投資に対して1000万円儲かります。
元本に対して100% の利益が出た計算になります。
レバリッジを5倍かけると、レバリッジがかかっていない場合の運用の
5倍の利益を得ることができます。
FXも同様です。
5倍のレバリッジをかけて不動産を購入し損失を出したケース
自己資金の1000万円と4000万円借入をして不動産を購入します。
保有している不動産の価格が1000万円値下がりして、4000万円になったとします。
そして、この不動産を売却すれば、1000万円の投資に対して1000万円の損失で
自己資金は0円になってしまいました。
つまり元本に対して100% の損失が出た計算になります。
レバリッジをかけるということは、少額の資金で大きな金額を稼げるだけでなく小額の資金で大きなマイナスをも生む場合もあります。
このようにレバレッジをかけることは、メリットばかりではなくデメリットも大きくなることを理解しておきましょう。
FXにおけるレバリッジ
FXにおけるレバリッジについて話します。
FXにおける最大レバリッジは以下の通りです。
【個人の場合】
国内証券:最大25倍
海外証券:最大1000倍 ※2020年8月5日時点国内証券の場合、「追証」というものがあり
元本以上のマイナスを食らう可能性があります。
その点海外証券は追証もなく、レバリッジもかけれるので優位なのかなとは個人的に思っています。しかし出金トラブル等もありますので、そこは信頼できる証券会社を選ぶ必要があります。
これはまた記事にします。
FXには、「最大レバリッジ」と「実行レバリッジ」の2つが存在します。
最大レバリッジは証券口座を開設したときに自分で決めれます。
国内証券の25倍や、海外証券の1000倍などが最大レバリッジに当たります。
国内証券の場合、100万円の資金に対して「最大で2500万円分の金額」、海外証券だと100万円の資金に対して「最大で10億円分の金額」を運用することができます。
あくまで最大なので、100万円の資金に対して最大レバリッジで取引することは絶対ないです。
そこで、実用的な実行レバリッジが登場するわけです。
実行レバリッジとは、最大レバリッジで運用できる金額に対して、現在の取引で運用してる金額はどれくらいの比率なのかを表したものになります。
例えば、最大レバリッジが1000倍の証券口座に100万円が入っているとします。
この場合、最大で運用に使える金額は、100万円✖️1000倍=10億円になります。しかし、レバリッジ1000倍のこの証券口座100万円入っている内の、1万円を運用するとします。
この場合運用で使う金額は、1万円✖️1000倍=1000万円です。つまり、10億円最大で使えるのに対して
1000万円しか使っていないので、実行レバリッジは(1000万円÷10億円)×100=1%になります。
最大レバリッジは高くても、実行レバリッジは低く。が資金効率を上げて取引できるFX最大の武器となりますので、覚えておいてください。
次に、レバリッジに関係するので証拠金について話します。
証拠金って何?
証拠金とは、主に証券会社に入っている残高のことを指します。
しかし、取引に関して覚えないといけない証拠金は他に3つあります。
有効証拠金
残高から取引中の含み益を足したり、含み損を引いた金額になります。証拠金(注文証拠金)
これは現在取引に使われている注文数の合計金額になります。下図の場合、2ロット買い注文で入っているので、255254円を使用していることになります。余剰証拠金
有効証拠金から、現在の注文で使っている証拠金金額を引いたものです。今後の取引で、いくら新規発注する証拠金が残っているかを示しています。
c加えて覚えないといけないのが、証拠金維持率です。
証拠金維持率は、(純資産額-注文証拠金)÷ポジション必要証拠金×100 で算出できます。
この計算式は確実に覚えて欲しいのですが、この証拠金維持率は証券会社によっても違うのですが、大体50%を切ると強制ロスカットと言って証券会社が元本を強制的に回収していきますので注意してください。
強制ロスカットを食らわないようにするために、取引で使う証拠金の計算金額は覚えておかないといけないです。
証拠金の計算方法
まず見なければいけないのが、
1:通貨ペアのレート(価格)
2:取引数量(ロット)
3:レバリッジ(自分が初期設定した数値)
1つ目の、通貨ペアレートは現在の価格を指します。
2つ目の、取引数量ですが口座開設時に、1ロット=10万通貨 などの表記で登録したと思います。
▶︎上図の口座は、1ロット10万通貨で開設しています。
▶︎国内証券は、1ロット=1万通貨が一般的。
3つ目の、レバリッジですが、これも口座開設時に自分で決めたと思います。
▶︎上図の口座は、レバリッジ100倍で開設しています。
これを踏まえて話していきます。
まず計算式です。
証拠金(必要証拠金)=(通貨ペアレート×注文数)÷レバリッジ
たったこれだけです。
図のように当てはめて計算すると
(127.627円×20万通貨)÷100
=255254円
となるわけです。
結構簡単です。
あとは証拠金維持率を気にしながら打っていくだけです。
経験と共に計算はしなくなります。
目安を書いておきます。
【最大レバリッジ400倍以上の場合】
元本10万円
▶︎1回の取引数量:0.1-0.5ロット元本100万円
▶︎1回の取引数量:0.5-5ロット元本が上がればリスクも大きくなるので
これ以上のロットで打つことはオススメしません。
しかし、ロットを抑えすぎても利益を出せず取引損になるので、少々高めに設定しているかもしれません。あくまで僕の感覚です。僕自身は、10万円で2ロットとか打ってしまいますが。
レバリッジや証券口座が変わっても、証拠金の計算方法を覚えておくだけで資金管理が容易になりますので、絶対に覚えておいて下さい。これを意外と分かっていない人が多いので、皆さん溶かすのかもしれません。
ピプスって何?
ピプスは、値幅を価格ではない単位で表したものになります。
FXって言うのは、実はいかに値幅を取れるかって言うゲームです。
しかし、決済通貨が円建てだったり、ドル建てだったりして、価格で値幅を表記することは難しいんです。
そこで登場したのが、ピプスって言うものです。
ピプスとは、パーセンテージ イン ポイントの略称。
通貨の最小単位の1%、あるいは値動きの最小単位を指します。
上図を見て下さい。
ドル円の場合のピプスの見方は、決済通貨の最小単位を見ます。
日本通貨の最小単位は一円ですよね。
その1%なので、0.01円つまり1銭が1ピプスになります。
ユーロドルの通貨ペアでは、決済通貨がアメリカの通貨なのでアメリカ通貨の最小はセントです。
そのセントの1%なので、0.0001ドルとなります。
MT4、MT5のPC版で価格から価格を引っ張ると出てくる数字は
ピプスではなく、ポイントと言ってピプスの10%の単位です。
そこは注意して下さい。
どこからどこまでが、獲得ピプスなのかと言うと
このようにエントリーから決済までを言います。
獲得ピプスを用いた利益の計算方法
まず、確認することは自分で登録した1ロット当たり何万通貨かを確認する必要があります。
僕は、1ロット=10万通貨と設定しているのでその例で話します。
下図を見て下さい。
1ロットの注文数、つまり10万通貨に対して、100ピプス獲得した場合
100ピプスは1円なので計算式はこうです。(取引通貨量)×(値幅)=利益
10万通貨(1ロット)×1円(100ピプス)=10万円(利益)
仮に注文数を10ロットに上げた場合
100万通貨量×1円=100万円
となる訳です。
スワップポイントって何?
スワップポイントって言うのは外貨預金の金利と同じものです。
FX(外国為替証拠金取引)では外貨を買ったり売ったりするので、取引に各国の金利差が生まれます。
その金利差を、「スワップポイント」と言います。
現在世界的に見て、日本円は超低金利な部類に入ります。
そこで日本円を売って、日本より金利の高い外貨を買う取引をすれば金利を貰うことができます。
例えばですが、AUDJPY(オーストラリアドル / 日本円)の取引を見ていきます。
※オーストラリアドルは、日本語で「豪ドル」と呼ぶ。
オーストラリアの金利が年間4.5%
日本の金利が年間0.1% だとすると
低金利の日本円を売って、高金利の豪ドルを買えば
4.5% – 0.1% =4.4%
つまり年間4.4%のスワップポイントが期待できます。
FXの場合は、日付を跨いでポジションを保有している場合にのみ
毎朝決まった時間にスワップポイントが付与されます。
スワップポイントは1日で見ると少額ですが、年単位で見ると侮れない金額になります。
発展途上国の南アフリカ等の、新興国通貨になると、もっと高金利でスワップポイントは多く付与されますが、新興国通貨を保有すること自体リスクも高いので注意が必要です。
▶︎▶︎リスク:通貨価値変動が激しい。紛争等で通貨の価値自体保たれない。
それに加えて言うと、スワップポイントは貰えるばかりとは限りません。
先ほどの、豪ドルと日本円の事例の逆で言うと
高金利の豪ドルを売って、低金利の日本円を買うと下図の通りになります。
これをマイナス金利と言って、スワップを受け取るどころか、支払わなければなりません。
これは、年単位でポジションを長期保有する方に取っては非常に不利になります。
デイトレードと言って、ポジションを持った日のうちに決済する人や、スイングトレードと言って、数日から1週間近くポジションを持って決済する人は、マイナス金利は小さい額なので気にする必要はないと思います。
スワップポイントの受け取り、支払いに関しての結論はこうです。
低金利通貨を売って、高金利通貨を買う場合は、受け取る。
高金利通貨を売って、低金利通貨を買う場合は、支払う。
【実例】
AUDJPY buy ▶︎スワップポイント受け取る
AUDJPY sell ▶︎スワップポイント支払う
スプレッドって何?
スプレッドとは、証券会社が載せている手数料のことです。
証券会社は、このスプレッドという手数料で利益を出しています。
例ですが、1ドル100円で買い注文を入れたとします。
そうすると100.02円で買い注文が決行されます。
この0.2円がスプレッドです。
スプレッドには、2種類あります。
固定スプレッド
固定スプレッドは、売値や買値が変化する中でも、スプレッドの幅を一定に保つものです。
どのタイミング、価格で売り買いしようが証券会社の提示するスプレッドは一定です。
上の図を見て下さい。
どこで売買してもスプレッドは0.2で固定です。
トレーダーにとっては、かなり有利な条件になります。
証券会社を選ぶ際には、原則固定スプレッドを選択した方がいいです。
変動性スプレッド
変動性スプレッドは、価格の変動によってスプレッドが拡大したり縮小したりするスプレッド制度のことです。
上図のように、ある時は0.7、ある時は0.2、ある時は0.5と言った形で、価格変動によってスプレッドが異なります。
変動性スプレッドは、取引量(出来高)が多ければ縮小し、取引量が少なければ拡大する傾向にあります。
オセアニア時間は取引量が少ないので、スプレッドが広がりやすい。東京時間が9時に開いても取引量は変わらず少ないので広がりやすい。
このことから
固定スプレッドは相場が動かないと負担になるケースが多く、変動性スプレッドは取引量が少ないと不利になるため、取引量が多くなり相場がよく動く時間帯、つまりロンドン市場の開く16時半(日本時間)ごろから、ニューヨーク市場の開いてる時間の重なる2時ごろまでにトレードするのが良いと思います。
利確と損切りって何?
利確について
利確とは、利益確定のことで、トレードで利益を出すためには必ず利確しなければいけません。利益を確定するまでに出ている変動利益は、含み益と言います。
例えば、ドル円を買い注文をします。その後価格が上がっていくと含み益が大きくなっていきます。でも利確をする前に価格が下がってこれば、損失に変わるかもしれません。
なので、いくら含み益が出ていても利確をしなければ、損失に変わるかもしれないということです。
損切りについて
損切りとは、損益確定のことで、トレードで損失を最小限で抑えるためには必ず損切りしなければいけません。損益を確定するまでに出ている変動損益は、含み損と言います。
例えば、ドル円を買い注文をします。その後価格が下がっていくと含み損が大きくなっていきます。その含み損が、更に大きくならないように損失を確定します。
下図は、損切りをしっかりと最小限に抑えれる人です。
今は含み損でも上がってこれば、含み損が利益に変わるかもしれない。と含み損を多く持ってしまう人はいますが、そのトレードを続けると一時は楽ですが、突然資金を溶かします。
下図は、損切りができない人です。
FXにおいて初心者は勝つことはもちろん大事ですが、それ以上に「損失を最小限に抑える」ことが一番大事です。専業トレーダーとして2年も生活できている僕が言うので間違い無いです。
FXでは、勝率を意識して9勝1敗でも、トータルマイナスになる可能性があります。9回の利益が小さく、1回のマイナスが大きいからです。損切りを素早く実行しないとこうなります。
逆に、損切りを素早くできれば1勝9敗でも、トータルプラスになる可能性があります。9回の損失が小さく、1回の利益が大きいからです。
どちらが良いですか?
僕は圧倒歴に後者です。
皆さんも、後者になれるよう損切りの重要性は理解しましょう。
利確とは、含み益を「利益確定」すること。
損切りとは、含み損を「損失確定」すること。
利確と損切りに関して、プロスペクト理論と言う面白い人間心理学がありますので、また記事にします。
約定って何?
約定と言うのは、証券会社とトレーダーとの間で売買注文を成立させることです。
前提として、約定したものは取り消すことができません。
つまり約定は、よく考えてしなければなりません。
初心者の方に向けて書くのですが、FXにおける約定とは
・買い注文(エントリー・利確・損切り)
・売り注文(エントリー・利確・損切り) を指します。
しかし、全ての注文が約定されるとは限りません。
証券会社から拒否される場合があります。
通常は、表示レート通りに約定が成立しますが、急激な価格変動があった場合には、約定力の低い証券会社では注文が不成立となり、「約定拒否」が起こります。
また、約定が通ったとしても急激な価格変動があった場合には、不利な価格で売買しなければいけない場合もあります。
その不利なレートで約定されることを、スリッページ発生と言います。
スリッページって何?
急激な価格変動によって、急激に動いてしまった価格で約定されてしまうことを「スリッページ発生」と言い、通常約定される価格との差を「スリッページ」と言います。
約定能力の低い証券会社を使っていると、割とこの場面に出会うと思います。
このことから、スプレッドの狭さよりも約定力で証券会社を選ぶのもアリかもしれません。僕個人的な意見で言うと、スプレッドの狭さは要りません。
必要なのは約定能力で、意図的にトレーダーに不利なことをしてこないかです。
これまで15社以上の証券会社を使ってきましたので、正直な記事を別で書きます。
追証って何?
追証とは、「追加証拠金」の略です。
『FXにおけるレバリッジ』でも少し書いたのですが、証拠金維持率が低くなってくると「追加で証拠金を入金して下さい」と警告がくるものになります。
基本的な目安ですが、証拠金維持率が
・100%以下になる▶︎警告
・50%以下になる▶︎強制ロスカット
と覚えておいて下さい。
証拠金維持率=(純資産額-注文証拠金)÷ポジション必要証拠金×100
で算出できますので参考にして下さい。
証拠金維持率は、高いほど安全な資金管理と言えます。証拠金維持率の目安ですが、300%を切るようなトレードをしている場合は、オーバートレードです。
必要証拠金の算出をしっかりして、証拠金維持率を見直しましょう。
また、国内証券と海外証券では強制ロスカット制度が少し違います。
国内証券では、ゼロカットシステムというものを採用しておらず元本以上のマイナス(借金)を負ってしまう可能性があります。
レバリッジも最大で25倍とかなり低いので、ロットをかけれない分溶けるリスクも少ないです。
海外証券では、ゼロカットシステムというものを採用していてレバリッジのかけすぎで資金が溶けてしまっても、元本以上のマイナスは無い制度になっています。
レバリッジも国内証券に比べると、比較的高い方なので資金効率は良さそうですし、勝負したい時には大胆な取引が可能となります。
このロスカット制度の違いも、FX初心者の方は覚えておくといいです。
リスクリワードって何?
リスクリワードは、「リスク(損益):リワード(利益)」の比率を表したものです。
例えば、月単位で見て
(損失合計:10万円):(利益合計:30万円)この場合リスクリワードは
「1:3」になります。
リスクリワードは、1:1でプラスマイナス0円になります。
また、2:1のようになってしまうと、リスクの方がリワードよりも大きい比率になってしまうので、マイナスという訳です。
リスクリワードを算出する計算式ですが、以下の通りで求めることができます。
リスクリワード
=勝ちトレードの平均額÷負けトレードの平均額
もう少し詳しく説明すると、下図のようになります。
勝ちトレードの平均額は、利益の合計金額÷利益を出したトレード回数
負けトレードの平均額は、損失の合計金額÷損失を出したトレード回数
これを割ればリスクリワードがでます。
この計算式によって求められるリスクリワードが
・1より上:プラス収支
・1 :プラスマイナス0
・1未満 :マイナス収支
このようになります。
下図はリスクリワードを算出する例です。
勝ちトレードの合計金額が90万円。
勝ちトレードの取引回数が9回。
負けトレードの合計金額が50万円。
負けトレードの取引回数が10回。だとします。
この時の、勝ちトレードの平均金額は10万円。
負けトレードの平均金額は5万円になります。
勝ちトレードの平均金額が負けトレードの平均金額を上回っているので、この段階で収支はプラスということが理解できると思います。
リスクリワードは、勝ちトレードの平均金額から負けトレードの平均金額を割ればいいので、「10÷5」をすると「2」がでます。
なので、リスクリワードは「1:2」となります。
余談ですが、リスクリワードの理想は「1:3」です。
また、リスクリワードを良くするために意識した方がいいと思うことをお伝えします。
それは、各トレードの値幅でリスクリワードを決めることです。
例えば、現価格から損切りラインを10ピプス、利確ラインを30ピプスとして入れて4回に1回勝てていれば必然的にリスクリワードは、「1:3」に設定できます。
これは相場の経験値で、どこが利確しやすい、どこが損切りに適しているかはパッと見で分かるので経験あるのみです。
自分が決めたリスクリワードを意識すると、目標値になりやすいので、損切りや利確は自分の決めた価格でキッチリするようにしましょう。
証券会社って何?
今更感はありますが、証券会社とは僕たちトレーダーが、資金を入金して取引するところです。
日本人が登録できる証券会社は、国内証券、海外証券合わせて結構あります。
悪質な会社も、もちろん中にはあります。
なのでどんな仕組みの証券会社があって、どういう証券会社を選ぶのがいいかについて話します。
まず証券会社には、国内証券と海外証券があります。
国内証券、海外証券の使い勝手
使い勝手についてですが、海外証券に関しては日本人をターゲットにしている会社が結構多いので、国内証券も海外証券も変わりません。
個人的には、海外証券の方が「メタトレーダー(MT4・MT%)」が使えますので使い勝手はいいと思います。
国内証券、海外証券の資金安全面
次に資金の安全面に関してです。
下図を見て下さい。
海外証券は、ゼロカットシステムがついており元本以上のマイナスが起こることはありません。
国内証券は、ゼロカットシステムがついていないので元本以上のマイナスを食らってしまう可能性があります。
この点では、海外証券の方が有利に取引できます。
しかし、国内証券には信託保全というものがついており、仮に証券会社が倒産してしまったとしても、皆さんの資金は安全に保管されているため、返還されます。
海外証券には、信託保全が付いておらず会社が倒産した場合、皆さんの資金は返ってきません。信託保全を謳っている海外証券もありますが、真実かは定かではありません。
個人的主観ですが、元本が1000万円を超える場合は国内証券を使った方がいいと思います。資金が少ない内は、倒産したとしても少額で済みますし、それまでに受けるハイレバリッジの恩恵の方が大きいです。
証券会社の仕組み
証券会社には、「A-BOOK」と「B-BOOK」の2種類があります。
前提として、どちらが良いとかはありません。
正しく仕組みを理解することによって、目的に応じた証券会社選びをできると思います。
「A-BOOK」と「B-BOOK」にどんなものか話します。
A-BOOKって何?
A-BOOKとは、海外証券のビジネスモデルの1つで、一般的にSTP方式、ECN方式と呼ばれる「NDD(ノンディーリングデスク)」の証券会社のことです。
A-BOOKの取引環境では、証券会社はトレーダーの注文を直接インターバンクに送信し処理します。
このタイプの証券会社では、インターバンクに提示されるレートよりも高いレートで顧客に提示するので、その差額が証券会社の利益になります。
つまりトレーダーが利益を出そうが、損失を出そうが関係なく証券会社は利益を出すことができます。
スプレッドだけで利益を出しているので、透明性の高い仕組みです。スプレッドだけで利益を出しているので、スプレッドはB-BOOKと比べて広い傾向にあります。
顧客が取引してくれる限り利益を出すことができるので、勝つために必要な様々な情報を提供してくれるケースが多いです。
A-BOOKのメリット
・取引に関して透明性が高く、取引環境が良い
・投資家と会社間に利害関係が無いため、公平な取引ができる
A-BOOKのデメリット
・市場に直接繋がっているのでスリッページ問題や、約定問題が稀にある。
・スプレッドが広いので、数分で決済するような短期取引に向かない。
B-BOOKって何?
B-BOOKも、A-BOOK同様で証券会社のビジネスモデルの1つです。
主にDD(ディーリングデスク)の取引環境を意味します。
B-BOOKでは、証券会社内に居るディーラーが投資家の取引をヘッジしています。A-BOOKと違い、投資家の注文をインターバンクなどの市場には注文を流していません。
取引をヘッジするということは、注文を受ける相手になることを意味します。
A-BOOKでは投資家の注文を受けるのがインターバンク等ですが、B-BOOKでは証券会社が直接投資の注文を処理します。
ここは少し難しいのですが、B-BOOKではトレーダーの買い注文に対して、売り注文で答えます。つまり反対売買をしていく仕組みです。
そのため、投資家が利益を出せば、証券会社は損失。
投資家が損失を出せば、証券会社は利益が出ることになります。
B-BOOKの特徴
・顧客の注文は、注文をインターバンクに流さずに、証券会社が直接ヘッジする。
・証券会社は、スプレッドと顧客の損失から利益を得る。
・投資家と証券会社の利害が対立している。
投資家が利益を出せば、証券会社が損失を食らう仕組みについて会社として成り立つのか疑問を抱く人もいると思いますが、FXは殆どの顧客が勝手に負けてくれるので、インターバンクに繋がず反対売買で利益を出すことができます。
B-BOOKのメリット
・スプレッドが安定している。
・スプレッドが狭い会社が多い。
・レバリッジが高い。(A-BOOKは最高300倍程度)
B-BOOKのデメリット
・勝ち続けると証券会社が不利なので、トレーダーは不利な条件に変更される可能性がある。
・詐欺の仕組みと同じなため、見分けるのが難しい。
A-BOOKとB-BOOKどっちが良いか?
僕はこれまでに様々な証券会社を使ってきましたので、そのことを踏まえて話します。
経験上、B-BOOKで稼ぎ続けることは難しいなっていうのが印象です。
理由はこうです。
勝ち続けるとスプレッドを広げられたり、不利なレートで取引されることがありました。仮に勝ち続けたとしても、出金拒否や、取引剥奪等の問題が発生しました。
これは小さい問題を頻繁に抱える証券会社から、B-BOOK最大手の業者まで共通でそうでした。
なので大きい金額を、B-BOOKで長く稼ぎ続けるのは諦めました。
逆に取引条件良くするので、ウチを使って下さいと行ってきてくださった某A-BOOK証券は、本当に条件良すぎて出会ってからずっと使っています。
A-BOOKなので、スプレッドは確かに広くレバリッジもB-BOOKに比べたら低いですが、約定力が高い上にA-BOOKではあり得ない400倍のレバリッジを提供してくれています。
トレーダーとしてある程度実績があるので、声をかけて頂いたのですが、勝てていない頃からA-BOOKの優良証券会社とお付き合い出来ていたら、出金拒否や不利な取引、嫌がらせを受けずに済んだのにと思いました。
結論A-BOOKが良いです。
しかし、その中でも悪徳業者がいると聞きますので、トレードを始める際に証券会社と信頼関係を築きながら成長していきたい初心者トレーダーは、連絡ください。
僕が思う、良い証券会社をいくつか紹介させて頂きます。
投機筋と実需筋って何?
投機筋は、外国通貨の売買で利益を出そうとするトレーダーのこと。
実需筋は、貿易取引の際に自国通貨を外国通貨に変えようとする企業のこと。
投機筋は、我々のことなので説明は不要かと思います。
実需筋について話していきます。
実需筋とは簡単にいうと、上図のように日本企業がアメリカ企業の商品を大量購入したいとします。
しかし、企業間取引には大きな相手国通貨が必要です。
つまり多額の日本円をドルに両替しなければいけません。
その際に、日本円を売ってアメリカドルを買うので、ドル円の通貨ペアは大きく上昇する傾向にあります。
投機筋の我々で言う、ドル円で買いを入れる状況です。
我々投機筋は、ドルを買うときに価格を見ますが、実需筋に関しては支払い期日等あるので、その時のレートに関係なく買わなければなりません。
こういった取引によって、相場を崩される可能性がありますので頭に入れておきましょう。
大きい企業の換金日は、ある程度予測することが可能です。
それが、ゴトー日です。
ゴトー日って何?
ゴトー日とは、毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日のように、「5」と「10」がつく数字の日を言います。
企業の銀行決済が多くなるので、実需筋のドル需要が多くなる傾向にあります。
ゴトー日は、東京時間の中値、つまり9:55にかけて取引が活発に行われます。ドル円を中心に短期的なトレンドが発生しやすい相場と言えます。
ただし、実需筋には何百倍と言ったレバリッジがかかっていないので、そこが投機筋と違う部分です。
リスクオンとリスクオフって何?
リスクオンとリスクオフは、世界情勢を読み解いていくファンダメンタルズ分析に近いものです。
ある状態のことを言います。
リスクオン
値動きの大きいリスク資産を買う動きのことリスク資産
株式、不動産、外国為替(FX)
リスクオフ
値動きの大きいリスク資産を手放して、比較的安全性の高い債権や金などに資産を振り分けること。
それぞれ、特徴があるので話します。
リスクオンの特徴
人々が株式や不動産を買ったり、信用取引をするので、市場の出来高が上昇するため以下のようなことが起きます。
1つ目、経済や企業の成長期待が高まること。
2つ目、円安株高になりやすいこと。
3つ目、原油や利回りが上昇すること。
4つ目、じり高が比較的長く続く傾向にある。
リスクオフの特徴
1つ目、経済成長や企業業績への先行き不安が高まる。
2つ目、円高株安の地合いになる。
3つ目、短期間に急落する傾向にあること。
このリスクオン、リスクオフの特徴は分かったと思いますが、いつがリスクオンでリスクオフなのか普通は見分けが付かないです。
しかし、「VIX指数」と言うものを使えば分かります。
どう言うものなのか説明します。
VIX指数って何?
VIX指数とは、米国株市場の代表的な指数の1つである「S&P500」の先物市場を基に作られた指数の一つです。またの名を「恐怖指数」とも言います。
FX初心者の人には関係ないと思われがちですが、しっかり覚えて普段から見る癖をつけて下さい。
VIX指数は基本的に、「20」と言う数字を基準で、リスクオン傾向かリスクオフ傾向を決められることになります。
VIX指数が、「20以下」ならリスクオン
VIX指数が、「20以上」ならリスクオフ
傾向にあります。
リスクオン時に買われやすい通貨は「GBP」や「AUD」です。
リスクオフ時に買われやすい通貨は「JPY」や「USD」です。
またこれは余談なのですが、VIX指数が高くなってこれば上記の通り、「AUDJPY」では円高傾向になりやすいですので、下降トレンドを加速させます。
このように、VIX指数は「相場の加速度」をも予測するのに役立ちます。